ダイコク電機は7月5日、都内ホテルで「DK-SIS白書2018年版-2017年データ-」発刊記者発表会を開催した。
冒頭、挨拶に立った同社の根本弘代表取締役社長は、「今回より2017年データを考察した2018年発行の白書として、「DK-SIS白書2018年版-2017年データ-」と名称を変更させていただきました。白書を初めて見た方が、古い本という印象を持っていたため名称を変更することで新しいというイメージを出したのが変更の大きな理由です」と白書の名称変更の経緯を説明した。
その後、「やはり業界動向10大キーワードのトップに来るのは2018年2月より施行された「規則改正」。すでに施行されている状況ですので、来年発行される「DK-SIS白書」のデータの中でどれくらいの新基準遊技機が出てくるのか、データが反映されるのか非常に興味があります。2018年は『新基準機が遊技客の心を掴む』という文言がキーワードのトップにきてくれることを期待している。少なくとも「新基準機と旧基準機の比較」という項目が増えていることに期待したい」と述べたほか、「昨今は『遊技客は減り続けている、新規客を増やさなければいけない』が合言葉になっているが、まずは今遊技しているお客様が満足しているか、満足させることができているかを見ていく必要がある。もし、満足感を満たしていなければ新たな遊技客は増えません。今後も弊社は皆様とともにSISデータを駆使し、遊技客の満足度を上げていくことで業界の発展に寄与していきたい」と述べた。
DK-SISによると2017年の業界総粗利は前年比2,000億円減少し、2.91兆円。総売上も前年比1.5兆円減少し、18.6.兆円の推計となった。これにより業界総粗利が3兆円割れ、総売上も20兆円下回る厳しい結果となった。
 また、パチンコ・パチスロを合わせた台当たりの売上は前年比1,163円減少の1万7,984円。1時間当たりの売上(時間売上)は前年比150円減少の4,550円となった。さらに台粗利は、前年比100円減少の1,970円となり、ついに2,000円を割り込んだ。
 パチンコの売上は前年比1,910円減少の1万5,460円で、SIS集計以来の最低業績を更新、台数シェアも縮小傾向となった。一方、パチスロの売上は前年比48円の減少にとどまり2万2,104円と業績は横這いに推移。相対的にパチンコよりも業績が良く、台数のシェアも増加している。
 DK-SIS室の片瀬宏之室長は「今回発表するSIS白書は、2017年のデータということで非常に重要な時期のデータを収めていると思います。遊技機規則が改正される前の年ということで、業界は非常に騒然となり、認定機も過去最高の認定台数という動きの中で新台の購入に関して控えられた1年だったかと思います。今後この業界において、いずれまた規則改正というものは起きます。そういったときに今回のSIS白書で遊技機規則改正の前はどのような動きだったのか、そういうことに関して必ず過去の実績データというのは必要であり未来に活かせるものだと考えている」と述べた。グリーンベルト