兵庫県西脇市和田町で開業予定のパチンコ店の出店中止などを求め、近隣住民らでつくる「和田町パチンコ店出店阻止委員会」が22日、嘆願書と市民8339人分の署名を片山象三市長に提出した。嘆願書は開業中止とともに、新規パチンコ店を規制する対策を求めており、市内全域で署名が集められた。

新規出店反対の署名が住民から提出されたパチンコ店=西脇市和田町
 同委員会によると、2015年に土地を取得した神戸市内の不動産会社が17年5月、自動車展示場の出店の意向を地元に示して着工したが、11月になってパチンコ店へ用途変更する計画が伝えられたという。

 12年に破綻した播州織の染色加工大手の工場跡地で、一時は市役所新庁舎の移転先の候補にもなった土地。市は1月末、既存の条例に基づいて業者側に用途変更の不同意の通知をしたが、法的拘束力はないという。

 市内のパチンコ店は現在7店舗。和田町の依藤史典区長は「住民をだまし討ちするような形で、業者から詳しい説明がないまま計画が進んだ。せめて今後、類似の事案が起きないようにしてほしい」と話している。ニュースパス